チョカは工作が好きだ。小さい頃から(今も小さいけど)はさみで紙を切りたがったし、子供用カッターもすぐに使いこなした。折り紙を折り重ねて切ることで幾何学的な模様になる、あの遊びを教えてくれたのはチョカだった。そしてチョカは退屈が嫌いだ(子供はみんなそうか)。私の部屋にある新しい道具をめざとく見つける。折しもダイソーで裁断機を入手したばかりだった。そういうもろもろの要素が重なって、オリジナルノートをつくろうということになった。
A4のコピー用紙を四つ折りにして、ノートの中面に。色画用紙を同様のサイズにして、表紙に。表紙と中面を重ねてホチキスで中綴じ。三方裁ちすれば、A6判ノートの完成だ。
はじめに製本の手順をひととおり説明しておこうとしたら、「説明はいいから、とにかく(チョカ)のしたいようにさせて」というので、そのとおりにした。チョカは難なくノートを仕立てていった。すごいな。私が同じ年だったとき、これができただろうか。
中綴じのホチキスには色つきの針を使い、90度回転する「まわるホッチキス」で止める。最初の1回だけは使い方を説明したら、その後は問題なく使いこなし、中綴じをマスターしていた。たまたま針の色が何種類かあり、それを選ぶのも楽しかった(針を替えてホチキスをパチンとするときに飛ぶ針には要注意)。表紙にした色画用紙には、今回は折り紙でつくった模様を貼り付けた。前に工作したとき、チョカはテープのりを好んで使っていたが、今回はスティックのりを選んだ。いろんなことを、どんどん覚えていくんだな……。
コピー用紙なので中面は無地だったけど、チョカは三方裁ちした色画用紙の端を使って模様をつけていた。なんというか、豊かに湧き出る泉みたいだなと思った。