日記は何度か、書きかけてはやめていた。
3行でいいから書いておけばよかった、というのはいつも後になってから思うことだ。
そのときは1文字も書けないと思ったのだからしょうがない。
去年、最初の緊急事態宣言というものが出た辺りから日記を書いておこうと思い立った。
でも毎日ひたすら家の中にこもり、現政権のやることなすことに怒って怒って怒るばかりの毎日で、結局何も書けなかった。
あの怒りも一種の記録にはなっただろう。
Twitterを開いてリツイートする力を日記に向けていれば、今頃は日記ZINEもまとめられたかもしれない。
というのは後になったから思えることだ。
あのときは1文字も書けなかったのだからしょうがない。
そして今年も、毎日怒っている。現政権のやることなすことに毎日怒っている。
1年経って同じ光景であるどころか、新型コロナウイルスの感染に対する不安も、政権への怒りも、むしろ去年より増しているのがこわい。
去年の今頃、検察庁法改正案に抗議するTwitterデモが大きな渦になった(と思っている)。
今もあれと同じくらい重大で喫緊な抗議事項があるけれど、それが毎日何個もあるものだから、怒りと抗議が分散しているように見える。
そうして怒りも抗議も無視される。つらい。
ここ半月で「やったった」と思えることは、確定申告周りの書類と、手芸周りの書類を全部整理したこと。
「一時支援金の申請に必要になるかも」という“外圧”の力を借りてのことではあったが、いつも頭のどこかにあった暗雲は晴れた。
ついでにあふれた物の収納も整理して、フェルト作業用の机を使いやすくした。
机を買い換えるのは保留のままなので、机の幅はまだ狭いが、今までよりは作業しやすくなった。
おれはやるぜ。
そう思って、ずっと保留にしていた、海外のフェルト作家さんのワークショップ動画の視聴を開始した。
全編英語で、3時間半のレクチャーをひと通り理解するのに2日半ぐらいかかった。
それでも、どうにか理解できたのは、YouTubeで機械の字幕付きで視聴できたおかげだ。
リアルタイムのオンラインワークショップとか、完全に無理だな……。