つくりたいものをつくるための

この家に越してきてから、自分の部屋のレイアウトには常に課題がある。その課題の片付かなさは、やりたいことが多すぎてとっちらかっていることと見事に連動している。今、特に悩んでいるのは以下の点だ。

・メイン机のテレビを撤去したい
・フェルト作業用の広い机を置きたい
・メイン机を買い替えたい
・本をしまえる棚を新設したい

いずれもお金があれば物で解決できる。でもお金がないから解決できない。お金がないなかで何をどこから着手していけばいいのか決められない。希望に見合う商品を探して、値段を見て、「うーん……」とうなって保留にするという、この不毛な検討作業を今日も繰り返した。もういいかげんやめたい。

この検討作業を行うにはいつも何かしらきっかけがある。メイン机は奥行きがあるのが気に入っているのだけど、その分モニタまでの距離が遠く、重なるPC作業で目と腰がつらくなった。本を買ったものの収納できる棚の空きがなく、床に積み重ねる。メイン机に書類を広げきれず、端に置いているテレビがなければ机をもっと広く使えるのにと思う。フェルト作業に使った机が狭くて作業が滞った。……。

今回は最後のやつで、前回の日記に書いたかたつむりのポケットポーチをつくったとき、作業がしづらかったのだ。なんだかんだ久しぶりにつくったもので、その実感をしたのも久しぶりなのだった。机が常設されていれば気が向いたときすぐに作業できるし、それが大きい机ならバッグや帽子もつくりやすくなる。今ある机では小さい作品しかできない。

ポーチづくりが本当に楽しくて、次のアイデアもふつふつと浮かんでいるもので、このモチベーションがあるうちに作業しやすいスペースをわたしにつくってやりたい。心の弱いわたしにとっては「片付けないと作業できない」「机が小さくて……」という環境が作業を遠ざける理由になってしまうので、それを改善して言い訳できないようにしてやりたい。誰か改善を助けてーと、心のなかでだけつぶやく。現実では自分でどうにかするけど。

そんで、つくったかたつむりのポケットポーチは非常にかわいかった。もちろん改善点は多々あるけれども、この気持ちの高ぶりはとても重要なので、まずはそこにフォーカスしておく。
姪に渡したところ、鬼滅のアクアビーズキットを目にしたときのような喜び方ではなかったけれど、わたしへの儀礼は抜きにしてもおそらくそれなりに喜んでくれたのではなかろうかと思う。それは、自分の絵が形になったことの喜びなのか、自分だけのポーチを手に入れた喜びなのかはわからないけど、喜んでくれるならどちらでもいい。

かたつむりには、葉っぱのブローチと雨の飾りをつけたかった。そう考えたとき、タムナデ姉妹さんの樹脂作品を思い出した。雨をこんなふうに表現するのか、と思った作品があったのだ。あの衝撃がいまも忘れられない。あの雨の形を思い出しながらつくってみたものの、雨っぽさとはほど遠いものになってしまった。雨の理解が足りない。あと、つくりたいものをつくるための技術が圧倒的に足りない。ビーズや金具の取り扱いをもっと知りたい。

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