契約と雇用

ここのところ鼻炎症状がひどくて困っている。自分の感覚としては花粉症のそれに近く、何らかのアレルギーを疑っている。まあそれでも、人間は自分で能動的に鼻をかんだり薬を飲んだりすることはできる。他方、鼻炎の猫はというとそうもいかないわけで、さぞかし苦しいだろうなと考える。薬なら人間が投薬することはできるけど、それは「自分の意志」ではないし、人間の意志や周囲の環境に左右されてしまう。治療できる選択肢をもつこと、医療が高度化することが果たして幸せなのか、というとそれはまた別の悩みになり得るものではあるけども、鼻詰まりのつらさを(対処療法的にでも)自分で解消するすべがないというのは、とにかくつらいだろうと思う。

ネットプリント、私は外出したときにTwitterで「ネットプリント 日記」「ネットプリント ZINE」で検索して、そのとき印刷できるネップリを探すということをよくしている。ほかにもそういうことをしている方はいるのかな。それとも書き手ありきで「フォローしている方や人間関係のある方がネップリを出したから印刷してみよう」が多いんだろうか。

ネットプリントは印刷可能期間が短いので、「これよさs……終わってるうう」みたいなことがままある。外出先で検索するよりも、家で定期的に検索して印刷したものがあり次第コンビニに行くほうが、精神衛生上はいいのかもしれない。でも外出こわいし、着替えた服の洗濯やシャワーで使用する光熱費の高騰も気になるようになってしまった。感染対策がね〜〜〜〜〜ちゃんとしている国だったらねえ〜〜〜〜〜〜。

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ここ数カ月、仕事を継続的に依頼してくださるクライアントから「専属にならないか」というお声がけをいただいた。
まず、そこまで買ってもらえたことが非常にありがたい。本当にありがたい。専属に、なんて言われたの初めてだし。条件面でも交渉の余地をもってくださっている。この契約が成立すれば、成立している間は最低限食うには困らないだろう。仕事量は多いしプレッシャーもある。濡れ手に粟的なおいしさでは決してない仕事だが、フリーランスにとって「定期的な仕事の確約」はのどから手が出るほどほしいものの一つだ。それが適切な対価であればいうことはない。

ただ、中長期的に専属契約するとなると、その間にほかのクライアントを失うことになる可能性は低くない。
契約が終わる頃にほかのクライアントに「もう請けられます」と声をかけても、その頃には別のフリーランスと仕事をしているかもしれない。その仕事自体がなくなっているかもしれない。このままいけば、数カ月後にはインボイス制度も始まってしまう。その影響も出てくるだろう。
今回お声がけいただいた専属契約の報酬は、「契約終了後、そこそこの期間仕事がなくても食べていけるぐらいの額」などでは毛頭ない。仕事が途切れることは死に直結する。

さらに、専属契約がある日突然、先方都合で終了することになり、その間にほかのクライアントを失ってしまっていたら、私はどうすればいいのか。
契約期間については契約内容でもってある程度の縛りはつくれるだろうけど、それでも限りがある。いずれにしろ、いつかは終わるだろう。終わったときに私はまた別のクライアントの仕事を得て生きていくことができるのか。そうできない危険性をどう見積もればいいのか。

そう考えると、フリーランスの専属契約は「有期の契約社員契約」とは全然違うものだな。雇用か契約かの違いは大きい。ではもし、今回の専属契約が、無期雇用を前提とした社員としての雇用契約だったら? ……それはちょっと迷うかもしれない。

そんなようなことをいろいろ考えたのだけど、直近ですでにほかのクライアントの仕事を請けていて、いずれにしろすぐには難しかった。そこでそのように返答をして、話を一旦保留にしたいと申し出ることにした。今すぐYESの返事をする選択肢はあらゆる観点からなかった。でもやっぱりもったいないと思った。「この蜘蛛の糸を、私は離していいのか……?」という気持ちは拭えなかった。

それでもそう返答したところ、先方も長期スパンで考えてくださるとのことでほっとした。専属か否かはさておき、長期的に依頼をしてくださる心づもりもあるとわかり、それも安心した。私も仕事を続けながら、もう少し検討を深めてみようと思った。

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そんなことが少し前にあったのだけど、そのクライアントから「社の事業方針の変更でコンテンツ制作体制が変わったので、仕事は一旦お休みということで……」という連絡があった。が、がーん……。

これがもし専属契約締結下で起こっていたらどうなっていたか。
おそらく私のことだから、ほかの契約事例を調べて参考にしながら、「先方都合で契約を終了する場合」について何らかの決め事を契約に盛り込んでいただろうとは思う。かといって、そこでたとえば「その場合は6カ月分の補償を」ということにできるかといえば、そうはならないだろう。「2〜3カ月前に通知する」か「通知が遅れる場合は1カ月分程度の補償をする」が関の山なんじゃないか。あくまで想像だけど。

もし専属契約をしていたら、今年はもちろん、来年も契約下での仕事がある前提で暮らしていただろう。たまにほかのクライアントからお声がけをいただいても、そういうわけでとお断りせざるを得なかっただろう。その生活がある日突然先方都合によって終わるのか……想像するとけっこうきついなこれ……。

生きのびるの難しいな、フリーランス。生きのびるためには勉強するしかない。個人事業主という形態での働き方について、まだまだ知らないことばかりだ。でもこういうの、どこで勉強できるんだろ。個人事業主の実務的なノウハウ。それこそZINEつくりたいわい。

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