6月は、日記がぽっかり空いてしまった。
前回ZINEをつくったときに5月の日記をけっこう書き出すことができたのだけど、それが途中までで終わっていたのをどうにか書ききりたいと思ってしまって、今(6月)の日記を書くより過去(5月)の日記を書くことにこだわってしまった。
幸い仕事もあった。今月はどの仕事も予想外(見積もり以上)に手がかかった。納期は問題なかったが、金額的には安請け合いにならないギリギリラインになってしまった。
そして最後のほうは、入るはずだった仕事が急遽なくなって、ぽっかり空いてしまった。空いた時間で日記を書ききりZINEをつくろうと思ったけど、あまり元気がなく、結局ためこんでいた片付け系作業に終始してしまった。領収書の整理、記帳、仕事の記録付け、パソコンのデスクトップにちらかしまくっていたファイルの整理、スマートフォンの写真データの整理、部屋の机の上の書類整理……。おかげでだいぶ身辺はすっきりしたけども。
そう、6月はあんまり元気がなかった。
6月8日、参議院法務委員会で入管法改定案が可決されてしまった。多くの野党議員がかけつけ、委員の野党議員も最後まで粘ったけど、可決されてしまった。翌9日には参議院本会議で可決。
5日と7日には国会前で大集会があった。現地参加した方によれば、「一昨日の国会前アクションは5月にやったのよりも参加者のボルテージが明らかに上だった。人数だけでなく。俺たちが歴史を変えてやる!的な気概が満ちていた」とのことだった。どの方も本当にすばらしいスピーチで、特に5日の田内さんのスピーチはこの先もずっと覚えておきたいし、大人として頭に刻んでおかないといけないと思う内容だった。
野党議員有志の方も最後の最後まで政治家としてなすべきことをしてくださった。大椿ゆうこさんのスピーチは本当にどんどん、どんどんすごくなっていった。そのスピーチを聞きながらいつも、このひとが国会にいられるようになったことの力をかみしめた。福島みずほさんがいろんな運動の現場にいての常にひとを向いたスピーチをしている姿、国会質疑やヒアリングでの発言を見聞きしては、その確かな力を実感した。石橋みちひろさんも仁比そうへいさんも、昨年の参院選で当選されて本当によかったと思う場面が多々あった。この誠実な姿が多くの人に届くようにと思った。石川大我さん、鎌田さゆりさん、牧山ひろえさん、石垣のりこさん、高良鉄美さん、木村英子さん……。
でも成立してしまった。「事実がどうであるか」を無視して政府が一方的に法律をつくれるようになってしまった。私は〈今「法律を守らないほうが悪いんだろ」と言ってる人、その法律があなたの命や人権を奪うためのものに作り替えられてしまうかもしれないよ。今まだたまたま、その「あなた」になっていないだけだよ〉とツイートした。
採決前の時期、国会が終盤にさしかかるにつれ、入管法改定案の採決をとどまらせようとする反対運動に対し、「入管法改定案の採決が滞ると、刑法性犯罪改正が通らなくなるぞ」という脅しのような文句がどこからともなく聞こえるようになり、Twitterでは「#入管法改悪をやめて刑法性犯罪改正の審議を」というハッシュタグデモが起こった。その刑法性犯罪改正も、(こちらは幸いというべきだが)無事可決された。
極め付きはLGBT法案の成立だった。自民党・公明党の与党案に対し、日本維新の会・国民民主党が提案した修正案が通ったことで、理解増進目的の法律がが差別増進を助長する法律になってしまった。国会でろくに審議もされなかった。国会が、自民党・公明党とそれに与する維新・国民民主の追認装置に成り下がってしまった。あちこちから「今国会は最低の国会だった」という声があがった。本当に最低だった。
その最低さに翻弄され、なすすべもなく竜巻から投げ出されたような6月だった。何も終わってないし、これからだっていろんなことに反対していくけど、目の前があまりにも、毎日毎日ひどすぎて、私など何もしていないに等しいけど、でもちょっと疲れてしまったなという6月だった。
ひとつよかったことは、チャリボンに出した古本に合計で千円単位の値がついたことか。
読んだ本の買い取り価格をそのまま寄付できるチャリボン、6月中は寄付金が500円上乗せされるということで利用した。寄付できる団体がたくさんある(ので悩む)けど、今回は難民支援協会にした。
ある日の夜に集荷を申し込むと、最早で翌日の夜に集荷可能と表示された。私は翌々日にしたけど、とても早い。出すのが5冊以上であれば送料はかからないし、伝票も宅配会社さんが用意してきてくれる。
本は段ボールに入れた。少し前に手頃な段ボールを処分してしまって嘆いていたけど、その後、より手頃な段ボールを入手できたのだった。紙袋でも集荷可能とのことなので、量や内容によっては紙袋でも送れるのもありがたい。
今回は数年間でためこんだ本を一度に出したので、まとめてそれなりの値段になった。その単位で本を出せることはそうそうないだろうから、次に出すとしてもそれほどの寄付にはならないと思うけど、機会があればまた利用したい。