再始動

毎週、かどうかわからないのだけど、日曜の夜20時からBUCK-TICKのYouTube公式チャンネルで過去のライブ映像が配信されている。リアルタイム配信のみでアーカイブはなし。でも無料で視聴できる。私とBUCK-TICKの接点は、中学校のときに仲の良かったBUCK-TICK好きな同級生が貸してくれたテープで聞いたことがあるのと、ユニコーン(解散前)を追いかけていたときに音楽雑誌でたびたび、しかしチラっとおみかけしたことがある程度なのだけど、その程度であったことを毎回後悔する。どのライブもとてもいい。

そして今日は、THE YELLOW MONKEYの公式チャンネルで過去のライブ映像が配信されるという。同じくリアルタイム配信のみでアーカイブはなし、無料。イエモン再始動後の、比較的近年のものであったけれど、再始動後のライブということもあってか、ベストアルバムに入りそうな曲が多かった。私とイエモンの接点は、シングルカットされたような有名曲を数曲聞いたことがある程度なのだけど、そんな私でも知っている曲が多く、存分に楽しめた。仮に曲を知っていなくても、BUCK-TICKと同じように新鮮な気持ちでいいなあと思い楽しめたと思うし。

特に印象深かったのは、メンバーの方々が皆ニコニコしていたこと。ユニコーンの再始動後のライブで、「すばらしい日々」を笑顔で演奏していたのを思い出した。再び集ったメンバーどうしがニコニコして楽しそうにやってるの、本当にいい。「あなたも私も、年を重ねてこられてよかったね」となる。

BTS、皆がこれから兵役に就くその直前の2022年釜山コンで、ジミンが「これから先、30年後も40年後もBTSで行くんだ」、シュガが「BTSとARMYで一緒に老いていこう」というような話をしていた。7人が兵役に就くために7人での活動を一旦中断する姿と、帰ってきたのちに続いていくだろう「これから」に、私はユニコーンの解散と再始動を重ねて見ていたようなところがあった。解散を経ることなく、これからもずっと7人で続けていこうと、そのための選択と行動をできるBTSはすごいなと思っていたし、ARMYにとってはこの空白期間はつらいものだろうけれど、30年後、40年後にはまた違った感慨で彼らを見ることができるかもしれないよ、などと、中年ならではの俯瞰でのんきに考えていた。

けどBTSにはもっと切実な状況があって選択があって、キャリアの中断は自分で選んだものでは決してなく、その重さは自分で選べる「解散」とはまったく違う。釜山コンのとき、私はそのことをわかっていないかった。最初に入隊するジンが短く切った髪を投稿したとき、遅ればせながらそのことに気づいた。今、世界のあちこちがどんどんこわいことになっていて、朝鮮半島も例外ではない。彼らが無事に兵役を終え、奪われた時間を乗り越えて、ユニコーンやイエモンのように幸せな「再始動」を得られる保証などまったくない。大人としてはとにもかくにも、戦争を止めるために最大限の努力をするほかない。そういうようなことを考えるのと、目の前で笑顔で楽しそうに演奏するひとたちを見てうれしさを感じるのは両立する。苦しいけど。でも、見ないふりをしたらよけいに苦しくなる。

【今日読んだもの】
イスラエル、140万人を1カ所に追いつめ陸海空から空爆開始(ハンギョレ、2024/2/13)
https://japan.hani.co.kr/arti/international/49132.html

この「今日読んだもの」をずっと日記に書き留めておきたいと思っていた。ひどい政治や世界の状況は毎日続いているけど、その中の何に今日の私がひっかかったのか、それに怒ったのか悲しんだのか喜んだのか、書き留めておきたかった。けど不精ゆえにできてなかった。けど、机屋さんの「机屋日記」というネットプリントで各日の「気になる記事」が挙げられているのを見て、「これやっぱやる!!」と思ったのだった。不精を解消できたわけではないので書けないときもあると思うけど、書けるときは書きます。

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