雨風

朝から久しぶりに強い雨風が吹き荒れ、合間に救急車らしきサイレンの音が響いたり(そして近くで止まったり)して、猫が落ち着かない。でもこの猫は少なくとも雨風はしのげている。この悪天候のなか外で雨風をしのがねばならない猫たちのことを考える。そういう猫が1日も早く、1頭でも早く減るように。あたたかい場所で安心して暮らせるように。

昨日もまあまあけっこう仕事をしていい塩梅に進んだので、今日スパートをかけてしまいたかった。けど、落ち着かない猫のケアをして、月末に伴う経理的な対応などをして、雨が上がってからは文房具や猫のフードなどを買いに出かけて、ご飯を食べ風呂に入ると、仕事をする時間がだいぶ減ってしまった。逆にいえば、ふだんはそういうことをする時間を削って仕事をしているということだ。アンバランスだな。

買ってきた物を整理していて、間違えてリステリンのノンアルコールタイプを買ってしまったことに気づく。まぎらわしいから間違えないようにいつも気をつけていたのに、とうとうやってしまった。
一番の懸念は「ノンアルコールタイプはアルコールタイプより殺菌力が低いのではないか」ということだった。調べてみると、「殺菌力による効果はそのまま」らしい(情報1)(情報2)。

ほんと? だとしたらアルコールは何のために含まれているの? 刺激のため? 調べてみたけどいまいちよくわからなかった。
アルコールタイプは検知器が反応することがあるとか、ノンアルコールタイプは子ども(6歳以上)も使えるらしい(大人の半量)とか、そういう情報を読むとますますアルコールタイプの存在意義がわからなくなってきた。とりあえずノンアルコールタイプを使ってみることにする。

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夜はウォッチパーティー。最近の日記を見返すとウォッチパーティーに入り浸っているように見えるけど、それは3月下旬だからだ。Amazonプライムビデオのウォッチパーティー機能が3月で提供終了するということで、当該機能を使ったウォッチパーティーをいろんなひとが催されていて、それに参加しているのだった。ひととチャットしながら映画を見るというのには、その見方ならではの楽しみがある。映画によって向き不向きはあるだろうけど。

今日見たのは『切腹』。ストーリーとしては激重で見終わったあとも胸くそ悪さをひきずるような内容だけど、全体の緊張感、ふんだんに用いられた間、俳優陣の演技、殺陣、カメラワーク……映画としての完成度が本当にもう見事だった。仲代達矢も最高だった。こんな名作を、このウォッチパーティーの機会がなかったら私はひとりでは見ることはなかったと思う。チャットで背景事情をうかがいながら見られたのもよかった。そうでなかったら「?」が多いまま終わっていたかもしれない。見ることができて本当によかった。息を詰めるようにして見て、見終わったあと深呼吸した。そういう作品なので再視聴のハードルが非常に高いけど、この緊張感にまたのまれたいと思うときはきっとくると思う。

この『切腹』は江戸時代を舞台にしており、いわゆる時代劇調の言葉が多用されている。字幕もなく、聞き慣れない言葉が耳から入ってくるので、2024年を生きるひとにとってはわかりづらいと感じることもあるだろうと思う。私も聞き取った音声を漢字変換できなかったところもぼちぼちあった。こうした言葉遣いを聞いていると、この作品はこの言葉遣いがそう遠くないところにあった時代につくられた作品なのだということ、そして、戦争の記憶がすぐ近くにあった時代につくられた作品なのだということを強く感じた。

そして、今年の大河ドラマ『光る君へ』で多用される現代語調セリフのことも思った。語調だけでなく、セリフやモノローグで説明しがちなところをみても、2024年の視聴者が求める「わかりやすさ」へ振り切っていると感じる作品だ。ただそれは、「わかりやすさ」の追求であると同時に、1900年代後半の華やかなりし大河ロマン的少女マンガのような世界観の表現でもあるのかなとも想像している。

【今日読んだもの】
絵をまったく描けなかった人間が、20日間絵を描いて感じたこと(平凡、2024/3/26)
https://hei-bon.hatenablog.com/entry/2024/03/26/073000

この実践の記録を読ませてくれてありがとうの気持ち。

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