Mastodonでおいしそうなジャムをつくっている方がいらして、いつも羨望のまなざしを画面に向けている。
私のジャムづくりに対する姿勢には、お母の知人に大量の夏みかんをもらって1日がかりでジャムをつくった経験が大きく影響しており、果物を大量に得ることができないとジャムをつくれない(少量つくるのは効率的ではない)と考えているところがある。そして大量の果物はそうそう得ることはできない。買うとなると高いし。
でも、そんなことないんだよな。少量でちょっとの時間でつくって、食べきったらまたつくればいい。少量なら電子レンジでつくることもできる。……SNSの投稿などを見ながらそう思うようになっていったのだけど、でも一度刻まれてしまった「ジャムは大量がよし」という謎の固定観念が抜けきらず、あとは単純に時間と気持ちと経済的余裕がなくて、実際に手を動かすことがなかった。
先週、たまたま生協のサイトをのぞいたらマイヤーレモンが比較的安価で出ていて、勢いで注文した。お母が去年銀行で「長年口座もっててありがとう」的な景品でもらってきた、しかしなかなか用途を見出せていなかったはちみつがあったから、「最悪これに漬けて食べればいいな」と考えた。
実際に届いたレモンは、「これジャムにしてもひとくちで終わってしまうんじゃないだろうか」と思うような少量だった。折悪しく時間もなく、考えた末にはちみつに漬けた。そのはちみつ漬けレモンがめちゃくちゃおいしかった。こんなごちそうある?? というおいしさだった。お母と2人で「うま!!!」「うま!!!」の応酬になった。全然「最悪」の選択肢なんかじゃなかった。むしろ最善の選択肢にしたいぐらいだった。
マイヤーズレモンと、ブランド品っぽいいいはちみつの組み合わせが、たまたまだったけど奏効したのだと思う。ということはつまり、またつくるには、その両方をそろえる必要がある。しかしこのはちみつ、買ったら高そうだよな。そして、はちみつを新たに購入して消費するという行為を自分が選択するかどうか、には意識的である必要がある。
世界初、ヴィーガン蜂蜜を開発 ハチを使わず植物性蜂蜜を作る米スタートアップ(サステナブル・ブランド ジャパン、2022/12/27)
https://www.sustainablebrands.jp/news/us/detail/1212699_1532.html
私は動物性食品も摂取しており、ヴィーガンからはほど遠い生活をしているけど、選択できる場面ではできる限り、できる範囲で意識的でありたい。はちみつもまた買うこともあると思うけど、意識はもち続けていたいし、その範囲はできるだけ広げていきたい。そして、今目の前にあるはちみつは、最後の1滴までおいしく食べきる。
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