地獄度が増している

海外メディアの報道によれば、デルタ株の症状は頭痛や喉痛、鼻水など、風邪と似ている(ことが多い)という。
https://www.bbc.com/japanese/57479202
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/06/post-96513.php

頭痛持ち・鼻炎持ちでこんな症状は日常茶飯事、という自分は、どこから「もしかして?」を疑えばいいのだろうか。今までにももしかしたら、疑うべきポイントがすでにあったのだろうか。先週来、この疑問に悩み暗い気持ちになっている。

理想としては、少しでも「もしかして」が浮かんだ時点でPCR検査を受け、同時にできる限りの行動自粛・周囲からの隔離を行うべきだろう。

しかし前者は、今もなお難しいらしい。同県同市に住んでいる基礎疾患ありの方が、県の相談窓口に疑わしい症状を訴えたのに、PCR検査の可能性をにべもなくはねつけられたというツイートを見て心が折れた。
ここまでずっとPCR検査が抑制され、現在は特に五輪関係者に検査リソースが奪われているというこの国では、さもありなんだ。ちょっとした頭痛鼻水などどこふく風に決まっている。

後者は、親2名と猫を隔離できるのかという話になる。感染が明確であるなら、あるいは症状が重症であるなら、対応は考える。けれど、それはいずれも、人に協力を強いる対策だ。ちょっとした頭痛鼻水で簡単にとれるものではない。

次善の策としては、民間のPCR検査を受け、その結果を見て対応を考えるというものがある。近辺で最も安い5000円なら1回はどうにか受けられるが、頻回受検は難しい。初回で陽性が出ればまだしも、1回陰性が出たところで隔離対策の決め手にはし得ない。結果が出るまでのタイムラグもある。

頭痛鼻水は日常的な症状だけに、重症化しなければ手持ちの薬で抑えることは可能だろう。自分はそれでおさまるかもしれない。でももし万一本当に感染していたら、自分がおさまっても周囲への感染拡大はおさまらない。自分が感染源になり続けるかもしれないなんて、自意識が耐えられない。その自責との隣り合わせこそが地獄だ。

去年、赤江さんや宮藤さんの感染を心配していた頃、COVID-19といえば高熱、味覚・嗅覚障害であり、その症状は明らかに非日常であると思われた。今はその境目がわからなくなった。しかもデルタ株の感染力は従来株の2倍。もうお手上げだ。

正直なところ、自分が死ぬのはもう諦めた。ワクチン接種済みである親への感染も運にまかせているところがある。私が心配しているのは猫と姪(そして姪の保護者)。彼らが無事であってくれればそれでいい。でも彼らに近しい自分が彼らを無事じゃなくするかもしれない。この不安と自責の念に、今はまだギリギリのところで持ちこたえている。これからもし、本当に頭痛や鼻水が続くようになったら、どうしたらいいのだろう。なんでこんな罪人みたいな気持ちにさせられているのだろう。

そういう状況なので、五輪など「はあ?」だし、「人流は減っているから五輪中止はない」などとほらを吹く首相はエフユーシーケーだ。五輪など中止一択のほかにいうべき言葉が見つからない。医療機関にも医療従事者にも日本で生きるすべての人にさっさと補償を。人々の行動抑制とPCR検査を促進して感染抑制を。五輪に奪われた医療リソースや検査リソースを、日本で生きるすべての人に返せ。ワクチンのありかを明確に公開しろ。相変わらず毎日怒っているし、その怒りは先週来さらに増している。他方、五輪強行の周囲で起こった出来事を見るに、これから起こる市長選にも衆議院選挙にも明るい展望はもてなそうで、絶望も深い。つくづく、自分一人だったらなあと思う。そしたらもうどこへでも逃げるのに。

前の前の日記で書いた「1日1絵」はその後も続いていて、日記か絵かどっちかしかできないという時間で絵を選んでも絵を続けてきたのに(私の時間の使い方が超絶下手なだけなのだ。仕事もろくになかったのだから)、この地獄の種を腹に抱えるようになってからまた手が動かなくなってしまった。最初は「とにかく寝る時間を確保して、体力つけなきゃ」で1日できなかった。それが、「できない」が習慣になりつつある。今日こそはのつもりだったけど、今日はどうしてもこの日記を優先させたくて書いた。明日からはどっちも再開したい。

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