私は個人事業主で、その売上規模といえば生きていくのにギリギリ足りるかどうかというレベルの零細事業者なので、インボイス制度の当事者ど真ん中。当然断固反対している。
インボイス制度に反対する業界団体は複数あるが、フリーランスの分野では有志の方がインボイス制度反対活動を展開してくださっており、たびたびTwitterデモなども企画されている。
自分は一人の当事者として、またこの社会で生きる一人の生活者として、反対の声を上げたいので、Twitterデモに参加している。自分自身もツイートするし、有意義なツイートはRTする。
だけど、インボイス制度反対のTwitterデモに集まるツイート／アカウントは当然「インボイス制度反対」のワンイシューでのみ一致しているのであって、どの立場で反対しているのかということも、その人がどういう信条をもっているかということもバラバラだ。ある対象に差別感情を有している（ことがわかるツイートをしている）ことも残念ながらめずらしくない。
私は、差別には加担しない。だから、たとえインボイス制度反対のツイートでも、差別主義者のツイートはRTしない。差別以外でも容認できないと思う要素があるアカウントのツイートはRTしない。チェックが甘くて失敗することもあるけど、できるだけちゃんと確認してからRTするようにする。確認できないようならRTしない。
インボイス制度を廃止／中止するという目的のためだとしても、それが社会的に意義の大きいことだとしても、そのために差別主義者に発言権を与えるような行為をするのは許してはいけないと思うからだ。
でも、Twitterの運用は人それぞれ、アカウントそれぞれなので、そうじゃない運用をしているアカウントもある。
先般の参院選では、インボイス制度に賛成の政党／議員と反対の政党／議員（そしてその間を漂う政党／議員）があり、私は反対の政党／議員に投票した。
ここでもし仮に「さん/せい/党（おかしな表記は検索避けのため）」がインボイス制度反対を掲げていたとしても、私はそこに投票することは絶対になかった。排外主義を掲げ差別をまきちらす団体など、政治に関わるべきではないと考えるからだ。
しかしここでも、「インボイス制度は反対」「さん/せい/党支持」みたいな存在があった。
信条は自由だ。けど、まじかよという思いはあった。「インボイス制度反対」というワンイシューでのつながりだとしても、そのそれぞれが立つ土台を「差別は許さない」にすることって、そんなに難しいことかね？
——実際難しいのかもしれない。
「差別じゃなくて区別」みたいな幼稚な言い訳がまかりとおってしまうこの島では。
言葉がどんどん毀損され、「ヘイト」が軽々しく使われ、「差別」の共通認識すらもてないようなこの島では。
だからといって「しょうがないよね」となるわけもなく、「なんで？」と思わずにはいられない。いい年した大人でしょ？ 「詳しく知らないけど〜」がいつまで通用すると思ってるんだ？
みたいな思いに、自分の比較的近しいところで（見ず知らずのTwitterアカウントではなく、おぼろげながら人体の実体を思い描きうる程度の近さで）遭遇したという出来事が先日あって、なんかちょっと目が半開きになってしまった。
社会運動も人がするものであって、2人以上集まったらそれはもう社会だから、人間が不得意な私にとっては難しい。同じ目標に向かって協働する人と「完全一致」することはあり得ないということはわかっている。でも自分なりに相当ハードルを下げたとしても、その土台すら共有できる気がしないというのは、ちょっとこう……残念だったよね、端的に言って。社会難しいと改めて思った。かといって1人で霞を食って生きているわけにもいかないし、社会に対して何ができるのかは考え続けなきゃならない。
今日もインボイス制度に関連して苦情のメールを書くなどして、それで2時間使ってしまった。
そのあともどうしたらインボイス制度をぶっ潰せるかというようなことを考えていたら夕飯の時間になり、夕飯も終わって仕事と思ったら親に邪魔をされ、それで激怒して神経が高ぶり、仕事がまったく進まなかった。進捗15分の2。
そんな日ばっかりで、何のために生きてるんだろって気分になる。今年は今後の種まき活動のための日もカレンダーで設定したのに、全然できてない。
怒るべきことが比喩じゃなく毎日あるような政治じゃなければ、毎日のように何かしらやべえことが行われるような政治じゃなければ、消費税みたいなクソにもほどがある悪意の塊みたいな税制がなければ、インボイス制度みたいな弱者の小銭を強奪するかのような行為が起ころうとしなければ、私のものおもいはもう少し違うものになっていたはずだ。政権も消費税もインボイス制度も、一日も早く滅ぼしたい。
* * *
日記がしばらく途絶えていたけど、相変わらずこんなんばっかの毎日。あと腰痛。
本当に怒ってばっかりなので、せっかくなら「今日は何に怒ったか」とか書き留めてみたい。そんなの書く時間に腹が立ちそうだけど。
あと、選挙期間に遭遇した世界の話とかも、忘れないうちに書き留めておきたい。そのうち。できたら。