目のつらさや政治への怒りや差別・排除が横行する社会への怒りやらなにやらで、何かに集中できない。よくないね、特にTwitterに怒りを絡め取られているのがよくない。週末の統一地方選が終わったら、また本格的にTwitterから離れようと思っている。Twitterにいる、離れがたい、自分が勝手に親しみをもってみている人と離れるのがさびしい。Twitterがなければ、私のことなどすぐに忘れられるだろう。Twitterがあっても、ほとんどの時間は忘れられているだろうが、その「たまに交差する時間」があったことが貴重だったのだ。そのプラットフォームをぐしゃぐしゃにしたイーロン・マスクのくそ野郎を恨む気持ちは大きいが、日本語圏のTwitterはそれ以前からもうひどいことになっていた。プラットフォームがそれを加速させたとは思うが、そうなったのは社会自体に原因がある。それはそうです。
そういう毎日のなかで、白いテキストエディタにどうにか集中して原稿を完成させた。原稿の送信ボタンを押す指にはいつもためらいがある。これで万全か。凡ミスはしてないか。内容は問題ないか。これでNGを出されないか。これで切られないか。ボタンを押す前にもう一度ファイルを開いて見返すこともある。でも大丈夫。私は今できる万全をやった。送信して大丈夫。
送信ボタンを押すとやっと呼吸がふつうにできるようになって、どうしても神経をゆるめてしまう。しばらく（といっても数時間かそこらだが）断っていたSNSを巡回し、ためていたメールを眺め、お菓子を食べ、猫を吸う。今日もいつもより長めに猫と過ごした。
さて、午後から何しよう。ちょっとだけすき間があるぞ。掃除。日記。終わった確定申告の書類整理。本読む。ZINEの原稿。さあ、どれからやる？
……というときに、私はこの候補たちを頭のなかでひたすらぐるぐる回すだけ回して決めきれず、決めきれないまま時間を費やしてしまいがちだ。締め切りがないタスクになかなか向かえない。でも何もしないわけには、何も……。
そうしてぐるぐるぐじゃぐじゃとなった末に、図書館に行って予約した本を受け取り、花を眺め、バッタの写真を撮るなどして過ごした。
最近、外に出たときにすることは、ネットプリントの印刷。Twitterで「ネットプリント ZINE」で検索して、今このときに印刷できるネップリを探す。
とりにくさんの「とりにっき」、大島春紫さんの「下等遊民島」をよく読む。rew.さんの「雑談zine dahmagazine」、消えないさんの季刊「°屁音」（リンクを探せなくてごめんなさいだけど）もよかった。この4月は統一地方選があるので、nichinichiさんとAlbiziaさんの「選挙に行ってほしい誰かに渡すチラシ」、それから鯨庭さんや田淵さんの投票ポスターも印刷した。今日は、庭守透子さんの「いずれZINEになる日記 今日の辻の声」を新たに印刷した。
やっぱネップリいいなあ……。
今日の外出の主目的は、本を予約することだった。本屋lighthouseさんの店主・関口竜平さんがが著した『ユートピアとしての本屋』。関口さんの思いから、この本を町の本屋やチェーン店などで予約・購入することが一つの運動になると理解していたので、私も近所のチェーン店で予約するつもりだった。けど、以前に予約しようと行ったときは、システムにまだ登録がないとかで予約に後ろ向きな姿勢を示す店員に辟易して、予約を実現していなかった。
でもいよいよ発売も近くなってきたので予約をせねばということで、勇んで行ったわけ。さすがにもうそのシステムにも登録されているだろうと、予約できるだろうと、何の疑いもなく、何の気構えもなく行ったわけ。ところが、近年めずらしい「ザ・やる気のない店員」に、しばし待たされた挙げ句予約はもうできないと言われて、ちょっとぽかんとしてしまった。取り寄せもできないし、店に入るかもわからないのだそうだ。激昂、のち消沈。
今回の関口さんの本は、こういう本屋のこういう店員からこそ予約・購入することに意義があったのだと思う。それを実現できず申し訳ない気持ちだ。でも私はもう、あの店では買い物をしたくない。限りある自分のお金を、あの店ではもうできるだけ使いたくない。
帰宅すると猫の抗議に遭った。自分をこんなに放っておいてどこに行っていたのだ、という抗議（と受け取った）。え？ 午前中あんなにたくさん過ごしたじゃんか。1日一緒の日だってそこまで大声で抗議することないのに、なんで今日はそうなの？ もう意味わかんない。でも猫も、意味わかんないけど甘えたい日とかもあるんだろうな。そうおもって、夜も多めに猫を吸って過ごした。
結局、今日は何もできなかったが、そのくせあわただしかった。ホビの入隊という、一人の人間の人生を考える余裕をもてなかった。