原稿データを入れたUSBメモリを忘れて印刷できなかったあの日から約2週間、改めてリソグラフの印刷に行ってきた。時間ができ(てしまっ)たので、今回はテストデータではなく原稿を用意した。A3の表裏で16面付けして最終的にA6判にする、その面付けにちょっと苦労して、表紙は間に合わなかった。どういうかたちでデータをつくるのが一番効率がいいのだろう。IllustratorではなくInDesignのほうがいいのだろうか。要勉強。念のためパソコンもiPadも持参した。
お店に着いてパソコンと印刷機を立ち上げ、さて印刷を……としたときに、何色のインクで刷るか決めていなかったことに気づいた。2色で刷るつもりでいくつか組み合わせを検討して、「色のシミュレータ」アプリで色の見え方を確認し、紺と黄色で刷ることにした。まず薄い色の黄色からインクをセットして、製版、印刷。無事成功。しかし、白い紙に黄色、意外と見えない……。今回は文字の一部に薄い色をあてていたのだけど、この分だとちょっと読めないな……。なるほど、データをつくる段階で、インクの色は決めておくべきだな。当たり前か。
それを次回への反省点として、インクを紺と蛍光ピンクに変更することにして、蛍光ピンクのインクをセット。印刷。あれ、別の原稿が出てきた。そうか、製版しなおさないといけないのか。製版、印刷。無事成功! 20枚ほど刷って、今度は裏面印刷。印刷した紙を裏返してセットし、製版、印刷。たぶん成功。「たぶん」というのは、私が出力見本を持参しておらず、「どういう向きで印刷されていたら成功か」をすぐに判断できなかったから。A3用紙に16面付けするとき、ページの並びが1→2→3→……と並ばなくなって、ページの上下も入り混じるので、印刷された紙を見て「これは逆さになってるぞ」みたいなことがすぐにわからないのだった。しかも、薄い色側の印刷だったので、印刷要素自体も少なく、なおのことわかりにくかった。これは、完成図を確認できる出力見本を持参すれば解決できる。これも次回の課題。今回は、パソコンで元データを開いて原稿の向きを確認した。
で、向きは解決したのだけど、どうもノンブルが印刷されていない気がする。テキストの端も少しかすれてる。用紙設定の問題? インクの残量の問題?? いろいろ試してみるも失敗。この試行錯誤でけっこうな回数の製版を使ってしまった。製版は高いのでちょっともったいないが、しかたがない。どうにもうまくいかず、最終手段、お店の方にメールで問い合わせ。ここは基本セルフで、その場にどなたかが常駐されているわけではなく、何かあったらメールで問い合わせることになっている。幸いすぐに返信をいただき、「リソグラフは端の印刷が難しい(縁なし印刷不可、外側はインクが浸透しにくい)とわかった。プリンタ上で縮小すると2版の位置が合わなくなるので、。データでノンブルの位置をずらし、PDFをつくりなおして再製版。おかげでノンブルの印刷に成功した。
このあたりでもうだいぶ時間が経ってしまって、予約した終了時間が迫りつつあった。急いで、今度は紺の版をで印刷しなければ。紺の版の製版をしてからインクを替えていなかったことを思い出したけど、やっぱりインクを替えてから製版しないといけないようで、また製版を1回むだにしてしまった。表面の紺の印刷、うまくいったけど、1版目とけっこうずれた。最大1cm近くずれてる。これは何かコツがあるのだろうか……。試行錯誤する時間はなかったので、裏面の印刷へ。マスターがなくなって交換作業もできた。プリンタの表示と、あと理想科学工業がサイトやYouTubeで交換方法などを公開しているので、それを見るとわかりやすい。裏面の印刷も成功。表紙はそもそも原稿データが間に合ってなかったけど、あったとしても印刷する時間がなかった。結果オーライだが、次はもう少し長く予約しておいたほうがよさそうだ。
ということで、無事印刷して帰途についた。紙を折ったり切ったり綴じたりする時間は全然なかったので、印刷した紙をそのままバッグに入れて持ち帰った。この時点で、後日表紙を印刷してそれから製本するか、今回は表紙なしで製本するか、決めていなかった。なので、帰宅後は折り目などがつかないよう、バッグに入れて保存しておくことにした。
〈教訓〉
・USBメモリを忘れるな
・出力見本(1版目、2版目、完成図、面付けのノンブル)も忘れるな
・印刷するインクの色を決めておこう(どの色でどの版を印刷するか考えた上でデータをつくろう)
・インクを替える→製版の順番を忘れないこと(製版をむだにしないように)
・原稿データは、用紙の・上下左右5mm程度は空けたほうがいい
・印刷は1版につき50枚ぐらいとか、まとめてしておいたほうがいいかも(最初は浸透しにくいのと、歩留まりがよくないのと、追加印刷には再製版が必要となるから)
・A3・16面付けの原稿のつくり方としてより効率的な方法があるのか調べたい
・版ズレの最小化は、工夫の余地があるのか調べたい
・黄色インクもかわいかったので、どう使うのがいいか考えたい