めげたくない

朝、中途半端な時間に猫に起こされると、そこからの二度寝状態になって起きるのが遅くなる。
と前にも書いたかもしれない。このことは、猫を飼ってから毎日といっていいほど実感していることなので、たぶん日記にも頻出する。というところまで含めて頻出しているかもしれない。

猫の午前中は、「ぐっすり寝ている」と「遊びを催促する」のグラデーションのどこかにある。
今日は完全に後者にふれていて、なんだかんだかまってメールの返信してかまってとやっていたらもう昼になってしまった。仕事に着手する前にほかの仕事を済ませてしまうことにした。コンビニでお金を下ろす、猫のご飯を買いに行く、加湿器のフィルターを洗う、だ。ついでに自転車屋さんで空気入れと油さしをお願いすることにした。

私が行く自転車屋さんの店員さんは、お願いしたことだけ対応してくれる人もいれば、プラスアルファのメンテナンスまで提案してくれる人もいる。といっても、その違いが完全に人によるものとまではいえず、人の違いではなく忙しさの違いによるものかもしれない。総じて親切だ。私のように、電動でない自転車をカバーもかけずに酷使している粗忽者にも親切に対応してくれる。説教されたりしない。だから安心してうかがえる。そして行くと、そのあとの自転車の軽さが全然違う。

今日も空気と油だけお願いするつもりが、時間をかけてみてくださった。もう傷んできている部品もところどころあるとのこと。4年半ぐらい使っているし、駐輪場の屋根からはみでた部分は雨風にさらしてしまっているから、さもありなん。でもメンテナンスすればまだまだ乗れますよ、もっと頻繁に来てもいいんですよ、というようなことをおっしゃってくださった。もうちょっと、いけるとこまでがんばろう、私の自転車。

帰宅して風呂に入って加湿器のフィルターを洗う。届いていた段ボールを開封して本を開く。本屋さんの入荷お知らせメールを見て即決した『パターン・デザイン大全』。5cmオーバーの厚みに、いろんな意匠がこれでもかと詰まっている。1ページずつじっくり見たいけど、早く全部見たい。そんなふうに手がせめぎ合う本は久しぶりだった。即決できてよかった。

夕飯を食べて書類やメールを整理したら、もう「カーネーション」の時間になってしまった。迷ったけどリアルタム視聴。
周防さんは3週にわたって登場する。
1週目は、現実の日常生活の人物ではないような、天女のような非日常感をまとっているように私には見える。そのインパクトは何度見ても圧倒される。奇跡を目の当たりにしているというような気持ちになる。
2週目は人間みが増してくる。天女が人間界におりてきて肉体をもった、そんな感じに見えるようになる。
最後の3週目は、完全に人間の姿をもっている。重力の法則の圏内にいる生物。後半は何度見ても痛く、見ているこっちの眉間にも深い皺がよる。
この3週が、綾野剛の周防さんが、「カーネーション」の傑作性を飛躍的に高めているよなあと思い、そしてまた1週目を見たくなる。何度見てもその繰り返しだ。

その2時間が終わって、仕事に着手。脱線しながらちょこちょこ進める。
その脱線の合間に、またしても政治に絶望するようなニュースが舞い込んできて、本当にがっかりする。参院選で改憲勢力を阻止すること、インボイス制度中止に持ち込むことが可能になるような大逆転は、どうしたら起こせるのだろうか。起こせなかったらどうなるのだろうか。
衆院選の前、小川淳也のインスタライブだったかYouTubeだったかで寄せられていた質問に「考えたくないけど、政権交代できなかったらどうなりますか?」というようなものがあって、その質問に強く共感した。回答はなかった。改憲阻止、できなかったらどうなりますか?

やりたいことたくさんあるのにできてない、やるべきこともたくさんあるのにできてない、という気持ちに毎日なって、敗北感が強い。冬は寒くて、寒さにめげてることも多い。特に夜寝る前の時間は。でも日記は、ちょっとでもいいからできるだけ続けたい。続ける。

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